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ロック雑誌編集部とセクハラについて

この間増井修『ロッキング・オン天国』について書いたが、その中で自分はサラリーマンとして意識的にキャラを立てていたら、会うなり犯されるのではないかという恐怖からか、腰がひけたまましか接してこない女性編集者がいたとか書いていた。今では完全に終わった人である彼の全盛期、rockin' on 編集長時代、どう書かれていたかを取り上げてみる。

そういうわけで、15年あまり読者だった rockin' on をひもとく「ロック問はず語り」だが、今回は1994年3月号の「会社発26時」というコーナーから引用させてもらう。

この「会社発26時」は、編集者が持ち回りで書く編集後記のようなコーナーだが、出版では日付変わって働くのも全然普通ということか。今こういうタイトルをつけるとブラック企業と批判を受けそうだ。この号では橋中佐和が担当している。

 私は自由が丘のお嬢である。しかし何の因果か胡散臭く、辛気臭く、イカ臭いロッキング・オンで働くことになってしまってはや10ヶ月。初めのうちは日常のあちこちに散見するセクハラにいちいち驚き、言葉をなくし、怯えていたが、もう最近は面倒臭くなった。

今回取り上げるのは、ロック雑誌編集部とセクハラがテーマである。さて、具体的にどんな事例があったのか。

タナソウが無言で背後に忍び寄り、座っている私の頭に突き出した尻を押しつけて微笑んでいても、FAXを送っている後ろから食獣鹿野淳がはがい締めを決め、ウォー!と声を荒げても、兵庫慎司が私を椅子に座らせて赤いビニールテープで体をぐるぐる巻きにして、”鹿野さん、これどうです?”と心底嬉しそうに遠巻きに眺めていても、つきあいだから一応、ギャー!とか、やめろ!とか言ってみたりするがもう真剣には悲しくならなくなった。

登場人物にについて補足しておくと、タナソウとはかつて snoozer の編集長、現在は the sign magazine のクリエイティヴディレクターとして知られる田中宗一郎のことで、なぜ尻をおしつけるかというと、彼が痔だったからだ。

また鹿野淳は音楽ジャーナリスト、出版社社長としてよりも、一部では「高菜、食べてしまったんですか!!!!????」コピペの元文章を書いた人として有名かもしれない。

そして兵庫慎司は昨年ロッキング・オンから独立してフリーになるなり積年の謎について書いたら盛大にツッコミを受けた人だが、それより一部ではベンジーに殴られたロッキング・オンJAPAN元編集長として有名かもしれない。

もちろん書き手が話を盛っていることも考えられるし、というかこの文章の書き手は後に上記の誰かと結婚しているのだが。

さて、その後も複数の事例が書かれるのだが、最後に登場するのはもちろんこの人である。

しかし、やはり真打ちは増井修。私が「かく」「ぬく」「やる」という言葉を使うやそれがどんな文脈で用いられていようと、「やりたいか、そうか。俺もやりたい」とじっと顔をみつめてみたり、異常なテンションで「なにぃ!抜いていい? 本当か?」と詰め寄ってきて、その勢いに折れそうになる。

こんなん部下から書かれ、また当人も嬉々としてタマがタテに2つ連なってしまったときのことなんか書いてたんだから、そりゃ女性なら腰がひけるでしょうよ。オナニーをしたら精液に血が混じっていて死ぬほどビビった話を書いてるワタシが言うのもなんだが。

ロッキング・オン天国

ロッキング・オン天国

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