昨年秋に出た『傷つきやすいアメリカの大学生たち(原題:The Coddling of the American Mind)』だが、その続編と思しき The Canceling of the American Mind が来月出る。
前作はジョナサン・ハイトとグレッグ・ルキアノフの共著だったが、本作はグレッグ・ルキアノフとリッキー・シュロット(Rikki Schlott)の共著で、ジョナサン・ハイトは序文を書いている。
前作は当時刊行が続いていた「反ポリコレ本」の一つとも言われたが、本作のテーマはズバリ、米国におけるキャンセルカルチャーである。副題「キャンセルカルチャーは信頼を損ない、我々皆を脅かす――が、解決策はある」を見れば、本書の立場は明らかだろう。「キャンセルカルチャーは信頼を損ない、我々皆を脅かす」についてはワタシも同感だ。
本書には、自身もキャンセルされ(かけ)た経験があるスティーブン・ピンカーやピアーズ・モーガンが推薦の言葉を寄せているが、ピンカーの騒動については「一つの「失言」で発言の場を奪われる…「キャンセルカルチャー」の危うい実態」を読まれるとよいでしょう。
この新刊も邦訳が出るんじゃないですかね。