先日ようやく『ウェブログ・ハンドブック』の訳者あとがきを編集部に送信したのだが、上にも書いたように「ウェブログ論」みたいな不毛な文章(という意味のことを著者も書いている)を書くのは苦痛だった。時間もかかった。半年前ならまだ意義もあったかもしれんが。というか、そう思ったので書いたわけだが、当時からして個人的には食傷だったし。もう御託はいいから、各々自分に一番合ったスタイルで力を発揮すればそれで良いじゃないかとこの半年書き続けてきたつもりである。
しかし、本の性質上これはきちんと書かないわけにはいかない。一度書いた文章を使いまわすのは良心が許さないのでまたはじめから書き出し、石から水を搾り出すような苦労をするわけだが(これは苦労自慢ではない。文才の話である)、やはりこれまで書いてきたことの総集編という意味合いはあり、重なるところは多い。大枠は同じで、微調整をかけたといったところか。違いといえば、汚らしい単語を一切書かずに済んだので、文章に辛辣さがないところだろう(そうした意味でHotWired原稿は、本当にありがたかったと今になって思う)。
というか、これだけゆっくり「訳者あとがき」が書けるのもどうなんだろう。翻訳原稿自体は7月の始めに出版社に送信済みなんですが…