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Rober Palmer, Heavy Nova

Heavy Nova

Heavy Nova

ワタシのロバート・パーマーとの出会いは、たまたま FM ラジオで聴いた彼のライブがすごく気持ちよかったので当時出たばかりの新譜だった本作を買ったことで始まる。正直言って、あのときのライブのグルーヴは再現されてなかったが、本作も彼の代表作なのは間違いない。

長年アイランド・レコードに在籍し、80年代中盤に本格的にブレイクしてレコード会社を移籍した、また黒人音楽を愛する優れた白人ソウルシンガーという点で共通するスティーヴ・ウィンウッドの同時期に出た『Roll With It』とよく比較されたが、地味渋な路線、つまり本来の芸風に回帰していったウィンウッドと異なり、ロバート・パーマーは売れて以降ますますカラフルな音を志向するようになる。

本作などハードロックからバラードからダンス系から挙句の果てにはヨーデル(!)まで歌いだすバラエティ豊かさで、「オシャレにバシっとスーツできめてるけどお茶目なオヤジ」が最も輝いていた時期である。もっともアルバムで一番良いのは渋いラブバラード "She Makes My Day" なんだけど。

彼は2003年に心臓発作でこの世を去ってしまうのだが、決定版となるライブ盤を残さなかったのが最大の損失だと思う。

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