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クロニクル

以前からいろいろ名前を聞く映画で、ようやく日本でも公開されたが首都圏限定ということですっかりくさっていたが、集客が良かったようで、ワタシの住む田舎でも上映されてよかった。

平凡な高校生三人がある日超能力に目覚め――という基本設定は知っていたが、てっきりボンクラ三人組の話だと思っていたのね。しかし、この三人は微妙に立場が異なる。ダメダメなのは主人公だけで、彼の従兄弟はもう少し垢抜けたイケメンだし、もう一人の黒人は政治家志望の外交的な性格とくる。女性関係も主人公と他二人では差がある。

この主人公のすごく口下手で臆病で鬱屈した感じがよかった。元々が臆病なだけに力を得てしまうとだんだんと歯止めがきかなくなるし、非リア充がその力を使ってかりそめの名声を得ても、大事なところでボロが出てしまい、それで元のカーストに再び叩き落とされてしまう。

あと主人公らが撮影したフィルムという設定も知っており、低予算を逆手にとったアレかと早合点していたが、これも裏切られた。もちろんハリウッド超大作に比べれば低予算なのだけど、主人公が力に翻弄されるに従ってなかなかに壮大なことになり、しまいにはこれは実写版『AKIRA』ではないか、というところまで行き着くのはお見事だった。

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