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Five Booksで2020年最高の本をジャンル別に探す(今回もカタパルトスープレックス賛)

yamdas.hatenablog.com

もう今年も2月も半ばになって昨年2020年の話をするのもなんだが、2019年版に続いて2020年版もやっておきたい。

というか、少し前に2019年版で取り上げた(昨年末ビル・ゲイツもお勧めしてた)『RANGE』の邦訳の Kindle 版が安売りしてたので買って読み始めて、これはいい本だ……あ、一年以上前に Five Books 企画やったねぇ、と思い出したというのがホントのところだったりする。

そういえば『RANGE』を読んでいて、『Calling Bullshit』が講義名として出てきて、あっとなったな。

さて、今回も2020年版として Five Books の The Best Books of 2020 から適当にジャンルをみつくろって紹介したい。

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やはりノンフィクション分野が気になるわけだが、5位に入っているダニエル・サスキンドの『仕事のない世界』は例によってカタパルトスープレックスで書評を読んでいた。

A World Without Work: Technology, Automation, and How We Should Respond

A World Without Work: Technology, Automation, and How We Should Respond

2位に入っているガイア・ヴィンスの本は『人類が変えた地球: 新時代アントロポセンに生きる』(asin:4759815988)に続いて邦訳が出るでしょうな。

Transcendence: How Humans Evolved through Fire, Language, Beauty, and Time

Transcendence: How Humans Evolved through Fire, Language, Beauty, and Time

  • 作者:Vince, Gaia
  • 発売日: 2020/11/05
  • メディア: ペーパーバック

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続いて経済学の本だけど、3位に入っている『If Then』はカタパルトスープレックス翻訳書ときどき洋書で書評を読んでいる。「冷戦時代のケンブリッジ・アナリティカ」というべき企業がテーマで、これは邦訳期待やね。

If Then: How the Simulmatics Corporation Invented the Future

If Then: How the Simulmatics Corporation Invented the Future

  • 作者:Lepore, Jill
  • 発売日: 2020/09/15
  • メディア: ハードカバー

4位に入っている『Boom and Bust』、この書名自体は「景気循環」という一般的な表現だが、昨年ウォール・ストリート・ジャーナルで見た紹介を読むと、「バブル」を理解するのによい本みたい。

Boom and Bust: A Global History of Financial Bubbles

Boom and Bust: A Global History of Financial Bubbles

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お次は科学本だけど、2位に入っている『The Great Pretender』って、『脳に棲む魔物』(asin:4047313971)のスザンナ・キャハランの新刊か……とさも知ったように書いてしまったが、未読です。すいません。

あと5位に入っている『The World According to Physics』は、トランネットにブックレビューが載ってたから邦訳出るね……と思ったら、飽くまでブックレビューであり、出版翻訳オーディションにかかったわけではないのか。ふーむ。

The World According to Physics

The World According to Physics

  • 作者:Al-Khalili, Jim
  • 発売日: 2020/03/10
  • メディア: ハードカバー

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こちらはフィナンシャルタイムズとマッキンゼーが選ぶビジネス書だが、1位は『NO RULES(ノー・ルールズ) 世界一「自由」な会社、NETFLIX』という邦訳が既に出ている。

3位と4位は上で取り上げた本だし、5位に入っている Instagram業物語は例によってカタパルトスープレックスで書評を読んでいた。これは今年邦訳出るやろね。

あと上の経済学編でもここでも2位に入っている『Deaths of Despair and the Future of Capitalism』は、2015年にノーベル経済学賞を受賞したアンガス・ディートンとその妻の経済学者アン・ケイスの共著で、先月邦訳が出たばかり。

絶望死のアメリカ

絶望死のアメリカ

しかし、この邦題では資本主義の問題というテーマが伝わりにくい。6位に入っているレベッカヘンダーソンの『資本主義の再構築』もそうだけど、資本主義どうよ? がこの10年ばかりの今どきな重要テーマなのは間違いない。

今回もカタパルトスープレックスで書評読んで元本まで読んだ気になっているものが3冊あったわけだが、本当にお世話になっているブログである。改めて感謝させていただく。

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