GAFA に代表されるビッグテックが(スマーフとフォン戦争の次に)次に独占を目指して争うのは「未来の車」、つまりはコネクテッドカーの分野になるという話である。
フォードとの提携話をはじめとして、Google は自動車向け Android 製品を拡大しており、いろんなメーカーと契約を結んでいるとのこと。CES でもその一端を伝えるニュースがありましたな。
Android OS が車内エンターテイメントの基本ソフトウェアになれば、音声アシスタンスやマップ機能が搭載されることにある。
Mapbox をベースとする Maps+ という独自のナビゲーションシステムを提供する GM はむしろ例外的な存在なのかもしれない。
もちろんこの分野への参入を目指すのは Google だけではなく、Apple の名前も挙がる。Project Titan の名前で知られた Apple のこの分野への取り組みは長らく秘密だったが、今年あたりそろそろ Apple Car の具体的な話が出てくる頃と思われる。
そして、この記事では Amazon の Alexa を基盤とする取り組みが紹介されている。やはり CES でも Amazon Fire TV などのニュースがありましたな。
Amazon の場合、他のビッグテックと異なり、商品の配送車両にも自社システムを入れ込む方向性が見えるのもポイントかも。
このようにコネクテッドカーの分野では、これからビッグテックの熾烈な競争が予想されるわけだが、この記事の最後あたりの、アメリカには国内のプライバシー法がなく、独占禁止法も比較的緩いため、ビッグテックの市場支配を妨げるものはほとんどないという話に気になるところである。
そうしてみると、SONY の EV 参入を表明したのは、車内エンターテイメントシステムの競争を考えると理解できるのだけど、自動車分野を「リカーリング」ビジネスに適していると見ているのがポイントか。
少し前にこのブログでも「車の黄金時代の終焉」という話を取り上げたが、正直車自体はこれから台数的に伸びる分野ではないのかもしれない。それでも車内システムを独占を目指すのは、ショシャナ・ズボフ『監視資本主義』を読んだ後は理解できる方向性だ。
果たして日本の自動車メーカーはどこまで自前でいけるのか、あるいは上に名前があがるプレイヤーと提携するのか注目ですな。
ネタ元は Slashdot。