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葉石かおり著、浅部伸一監修『名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義』を恵贈いただいた

日経BPの竹内さんから、葉石かおり著、浅部伸一監修『名医が教える飲酒の科学 一生健康で飲むための必修講義』を恵贈いただいた。

例によって Kindle 版もあるでよ。

本書の著者、監修者のタッグによる本は、2018年に『酒好き医師が教える最高の飲み方』(asin:B077XSYW2T)を買って読んでおり、これがとても良かった記憶がある。

酒飲みである著者が感じるお酒と健康にまつわる普遍的な疑問を、監修者をはじめとする専門家に素直にぶつけ、専門家たちも分かっていること/分かっていないことをちゃんと開示しながら(例えば、久里浜医療センター院長の樋口進氏によると、二日酔いの原因やメカニズムは、驚くほど分かっていないそうだ)筋道だった答えを返しているところは、『酒好き医師が教える最高の飲み方』同様、本書の美点でもある。

内容的にどうしても前著と重複するところはあったが、だから本書をいきなり読んでも問題ないし、また本書は「コロナ禍における飲酒」という重要なテーマを含んでおり、要は酒飲み皆に文句なしに今一読をおススメできる本である。

「はじめに」で、著者がコロナ禍にネット通販で5リットルの業務用ウイスキー(竹内さん、ここ「業務用ウイルスキー」になってますが、誤植ですよね?)を買ったという話がいきなり出てきて「おいおい!」と思うが、これは他人事ではない。

ここまで読めばお分かりだろうがワタシ自身も酒飲みであり(お酒は好きだが、大して強くはない)、2020年振り返りの文章で書いているように、コロナ禍で精神的不安などあって酒量が明確に増え、それに伴って摂取するツマミの量も増え、蟄居生活による慢性的な運動不足と重なり、元からデブなのが目もあてられないデブにまで太ってしまった。その年の健康診断が「決壊」を思わせる結果となったのに反省して酒量を減らし、また室内での運動を心がけ、なんとか翌年の健康診断の結果全般をその2年前の結果まで戻している。

飲酒と健康の関係について最新の研究結果による知見が得られる本書の内容は、酒飲みである著者をもってしても、一言で言えばシビアとしか言いようがない。ほぼ全方位的に飲酒が健康に良くないのは、もう結論が出ている(ただ本書には、「酒をよく飲む人は風邪をひきにくい」という著者の経験則が、実際の研究結果と合致する話があって驚くのだが、酒をよく飲む人は新型コロナウイルスのワクチン接種時に抗体価が上がりにくいという話がすぐ後に続き、甘やかさない仕掛けである)。

今のところワタシ自身は酒を断つつもりはないが、本書を読んでも暗い気持ちにはならなかった。それは『酒好き医師が教える最高の飲み方』を読んだときも同様で、著者の筆致の誠実さもあるし、リスクを承知した上で、できればお酒と付き合っていこうという気持ちにさせてくれる本である。

ただ飲酒スクリーニングテスト(AUDIT)の結果は、ローリスク飲酒群、ハイリスク飲酒群、依存症予備軍、依存症群という四つの区分のうち、なんとかハイリスク飲酒群に収まっているくらいで、年齢的にも50代に近づくのだから、もう無茶な飲み方はしないよう心がけないといけない。

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