日本でも『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』、『黒い匣 (はこ) 密室の権力者たちが狂わせる世界の運命――元財相バルファキスが語る「ギリシャの春」鎮圧の深層』、『クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界』などの邦訳が出ているギリシャの元財務相ヤニス・バルファキスの新刊 Technofeudalism: What Killed Capitalism が出たのを知る。
ヤニス・バルファキスは以前から「Technofeudalism(テクノ封建主義)」という言葉を使っており、ダイヤモンド・オンラインにも「資本主義を覆すテクノロジー封建主義、アマゾンやフェイスブックは今や荘園」という邦訳が掲載されている。
そして、ワタシもこれに触発されて、「AIは監視資本主義とデジタル封建主義を完成させるか」を書いている。
そういえばバルファキスは昨年も「ツイッター騒動に隠れたマスク氏の野望、テクノロジー封建領主への道」という文章を書いていた。我々は既に、「デジタル荘園(digital estate)」をせっせと耕す「クラウド農奴(cloud serf)」というわけですね。
少し前にジョエル・コトキン『新しい封建制がやってくる』が来月出ることを取り上げたが、今新たなる「封建主義」がアツいということなのだろう。バルファキスの新刊も来年あたり邦訳が期待できるでしょうな。