- アーティスト: The Beach Boys
- 出版社/メーカー: EMI
- 発売日: 2000/09/04
- メディア: CD
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小野島大さんが『ロックがわかる超名盤100』(asin:4276352045)という本を書かれている。ワタシが選んでもこれは入るなと思うディスクが多くて読んでいてとても好感が持てたお勧めの本なのだが、この本で一番最初に紹介されているのがこの『ペット・サウンズ』なのに最初むむっと唸った。
言わずと知れたビーチボーイズの代表作、というより小野島さんでなくてもロック史上に残る大名盤として散々語られてきた一枚である。日本盤(asin:B0009OAUC0)では山下達郎が一見冷静に見えながらその偏執的な気質をいかんなく発揮したライナーを書いている。
それについてワタシが何か付け加えることがあるのかというと、特にない。
というか、ワタシ未だにこのアルバムがよく分からないのである。もっと書けば、アルバムを通して聴いていると、最後あたり眠たくなってしまう。
ビーチ・ボーイズで好きな曲はいくらでもある。『ペット・サウンズ』時代の楽曲でも「グッド・ヴァイブレーション」なんてかなり好きだ。もちろんこの『ペット・サウンズ』の中にも "God Only Knows" など好きな曲はいくつかある。しかし、アルバム総体としては、どうも世間で言われるほどの名盤とは思えないのである。
しかし、これはそれほど悲しいことではない。ワタシは元々音には鈍いほうだし、それに「歳をとってはじめて分かる音」というのも確かに存在するのである(昔はそうした言い方を嫌っていたが)。
そうした意味で、近年のブライアン・ウィルソンの作品でいえば『Imagination』(asin:B000007NCL)を愛聴したように、このアルバムの真価を味わう楽しみが自分には残っている、と都合よく考えることにしている。