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安部ねり『安部公房伝』が刊行されていた

先日、以下のツイートが RT されてきた。

安部公房の実娘による伝記が刊行されたこと自体これで知ったが、その配本にも震災の影響を受けていたとは。

安部公房伝

安部公房伝

安部公房はワタシにとって重要な作家で、『砂の女』を筆頭として、『壁』、『第四間氷期』、『他人の顔』、『燃えつきた地図』、『箱男』と彼の小説には随分白熱させてもらった。『密会』以降の小説は率直にいってパワーダウンが隠せないと思うが、小説ではないけど晩年でも『死に急ぐ鯨たち』など今でも好きな本だ。

そうした意味で彼の伝記が出たことは喜ばしい。ただ家族が伝記に関わると、故人の私生活など身内に都合の悪い話が封殺されることがよくある。安部公房私小説家ではないが、例えばこの伝記において彼の演劇への取り組みがどのように記述されているかは気になるところ。ただ真能ねりさんは安部公房全集の編集にも尽力されたはずで、そうした意味で彼女以外に安部公房伝を書ける人はいないだろう。

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