この記事が公開時点で『100日後に死ぬワニ』自体もはやどうでもよくなっていたので斜め読みだったのだが、ヘンリー・ジェンキンスの議論が特に参照されているところがワタシの気を引いた。
で、この記事の最後の記述にのけぞることになる。
※ヘンリー・ジェンキンスの議論は本年度中に晶文社より刊行予定の著者邦訳『コンヴァージェンス・カルチャー(仮)』(阿部康人、北村紗衣、渡部宏樹訳)をご覧ください。
(4ページ目)『100日後に死ぬワニ』へのモヤモヤを研究者が分析「ファンは『人工芝なのでは』と怒った」 | 文春オンライン
マジかよ、ヘンリー・ジェンキンスの『Convergence Culture』の邦訳が出るのか!
しかし……「本年度中に晶文社より刊行予定」とあるが、この記事は2020年3月26日公開で、それなら既に刊行されてないといけないのでは(笑)。
まぁ、2020年度中にはということなのだろうが、ともかくヘンリー・ジェンキンスの邦訳が出るのはめでたい話である。
しかし……いくらなんでも原書刊行から時間がかかりすぎだよな。
ワタシが最初にヘンリー・ジェンキンスの『Convergence Culture』を取り上げたのは、原書が刊行された2006年8月、実に14年近く前である。
ヘンリー・ジェンキンスは、当時ブログがクリエイティブ・コモンズ・ライセンス指定だったので注目したのだと思う(今はその指定はない)。
その後、彼の議論を参照した例としてワタシが知るのでは、塚本牧生さんの「Collective Intelligence vs. The Wisdom of Crowds」邦訳、そしてそれを踏まえた「群衆の知恵・集団的知性とWikiコラボレーション」プレゼン資料だろうか。
しかしまぁ、なんで原書刊行から14年も経って邦訳が刊行されるのか。共訳者に北村紗衣さんの名前があるのにピンときた。
しかし、これにしても7年以上前のブログエントリであり、それからよく邦訳出版を現実にできたものである。楽しみにその刊行を待ちたい。
Convergence Culture: Where Old and New Media Collide
- 作者:Jenkins, Henry
- 発売日: 2006/12/24
- メディア: ペーパーバック