『The Office』、『エキストラ Extras』に続き、またリッキー・ジャーヴェイスのコメディーが見たいと思ったのだが、Life's Too Short は日本では未だディスク化されてないようで、それに続く Derek に至っては題材的な問題で日本ではテレビ放映すらされないかもしれない。
調べてみたら、彼はアメリカで映画作ってたのね。というわけで借りてみた。
本作はジャーヴェイスがテレビ番組と同様に主演だけでなく共同監督、脚本をこなしている。ジェイソン・ベイトマンやフィリップ・シーモア・ホフマンやエドワード・ノートンといった有名どころがカメオ出演に近いワンシーンのみの出演をしていて、ジャーヴェイスのアメリカ進出への期待感があったのではないかと想像する(本作では組んでない相棒スティーブ・マーチャントもやはりカメオ出演しているが、ほとんど出落ちの感覚である)。
しかし、本作を観て、どうしてこの映画のことを調べるまで知らなかったのか、つまりそこまで話題にならなかったのか分かった気がする。正直、ワタシはあまり楽しめなかった。そういうことだ。
本作の原題は The Invention of Lying(嘘の発明)で、嘘というものが存在しない世界において、嘘がつけるようになった主人公をジャーヴェイスが演じるわけだが、主人公が嘘により無条件にアドバンテージを得るようなコメディーが面白いわけないだろ。
そして、その主人公が人が死んだ後のことを口走ってしまったものだから、彼に対する救世主的願望が高まり……おいおい、やっぱりそういうキリスト教(のパロディ)的な方向にいっちゃう? とうんざりした。
脇を固めるルイ・C・K やジョナ・ヒルといった芸達者も大して活かせてないし、これは失敗作だろう。