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過去の白人罵倒ツイートで炎上したサラ・ジョンの逆襲『ゴミのインターネット』

ひと月ほど前になるが、Verge が Sarah Jeong という人が3年前に出した『The Internet of Garbage』を再掲していて、この新版は電子書籍としても再度リリースされている。

The Internet of Garbage (English Edition)

The Internet of Garbage (English Edition)

「ゴミのインターネット」といっても、ワタシが以前取り上げた IoT 絡みの話ではない。こちらはオンラインハラスメントについての本である。

ここで種明かしをすると、著者の Sarah Jeong は韓国生まれのジャーナリストで、ニューヨークタイムズ編集委員に任命された直後、過去に行っていた白人を罵倒するツイートが掘り起こされ炎上した人である。

ニューヨークタイムズは彼女を擁護し、その地位を辞すことはなかったのだが、彼女は自分がかつて出したオンラインハラスメントを主題とする電子書籍の新版を(今回の騒動を受けて)再刊することで、逆襲に転じたというわけである。さらなるアップデートを行う予定もあるようだ。

ふーむ……過去のツイートを(文脈抜きで)掘り起こし、それを理由に職を奪われるようなことはないほうがよいとワタシも思う。少し前のジェームズ・ガンのような例があるだけに。しかし、Quinn Norton の事例を考えると、彼女が「韓国系」でなく「白人」で、侮蔑する対象が「白人」でなく例えば黒人などのマイノリティであったら、彼女は擁護されただろうか、と割り切れない気持ちにもなるのも正直なところである。

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