WirelessWire News で「黒電話と『1973年に生まれて』とらくらくホン」を公開。
今回は、この連載では珍しく、テック系以外の書籍を取り上げてみた。
出版社から何冊かご恵贈いただいている本はあるのだが、自分で買った本を優先させてもらった。この文章を書くために、速水健朗さんが出演したウェブ配信をいくつも購入したので、今回は取材費がかかっている。
元々は「50歳記念」というタイトルを考えていた。言うまでもなく、色川武大の短編のタイトルのいただきだが、さすがによそ様のサイトに出す文章にそういうタイトルはまずいかと思い直した。それは止める代わりというわけではないが、「五十歳記念」と同じく『引越貧乏』に収録されている(色川武大が50歳のときに書かれた)短編「暴飲暴食」からの引用をエピグラフとさせてもらった。
色川武大とワタシの人生を比較できるわけもないが、引用部分を文字通りにとるなら、これがワタシ自身にとっても偽らざる心境になる(最後にはそれをひっくり返しているわけですが)。
色川武大の小説からの引用をエピグラフにするのは、「ネットにしか居場所がないということ」以来になる。
そして、そこから伊藤ガビンさんの「はじめての老い」につなげてみた。
他にも「40代おじさん」の話、「50歳からの読書案内」などつなげたい話題はいくつかあったのだが、さすがにそこまではいかなかった。
余談だが、この文章の中に、他人様に迷惑をかけないよう、故意に事実でないことを書いている箇所が一つあるのを明言しておく。