MS-DOS のオープンソースによる代替 OS と知られる FreeDOS が、先月末に誕生から30年を迎えており、その作者である Jim Hall がオープンソースコミュニティについて学んだ7つの教訓について書いている。
- 単なるコード以上のものである:コミュニティとのコミュニケーションあってこそのオープンソースプロジェクト
- 人々をひきつけ続ける:新機能の追加、バグの修正、新しいリリースが基本だけど、インタビューを受けたり電子書籍を出すのもエンゲージメントにつながる
- ウェブサイトを維持すべし:素晴らしくなくてもよいので、仮想の「本拠地」となるウェブサイトがオープンソースプロジェクトには必要
- 素晴らしいニュースを共有する:オープンソースの認知度を高めるため、YouTube チャンネルで動画を公開するのも良い方法だし、より多くの情報を共有できれば、より多くの人が身近に感じて試したくなるよ
- オープンなコミュニケーション回線を維持すべし:FreeDOS の場合、開発者用、ユーザ用それぞれのメーリングリストを維持しており、これを意思決定の場であるのを明確にしている
- 敬意を保つ:コミュニティでは互いに敬意を払う必要があるが、それには行動規範(code of conduct)を公開するのがいいよ
- とはいえ、コードも重要だ:誰もがダウンロード、研究、利用、修正、共有できるソースコードあってのオープンソースプロジェクトなので、目的に合致するオープンソースのライセンスを選ぼうね
まぁ、正直なところ、FreeDOS って今どれくらい存在価値があるんだろうと思うところもあるのだが、この教訓自体はどれももっともですよね。オープンなコミュニケーション回線(この場合、メーリングリスト)を意思決定の場にするというのは、近年著しいインターネットの「暗い森」化に逆行するものであり、示唆的と言える。
ネタ元は Slashdot。