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わたしを離さないで

これ未だ日本では公開してない映画じゃない、といそいそと機内放送で観たのだが、正直後悔している。初見は映画館にすべきだった。

カズオ・イシグロの原作は未読だが、本作を監督するマーク・ロマネックへの興味で楽しみにしていた映画である。

本作はすごく落ち着いた映像に満ちており、主役を演じるキャリー・マリガン『17歳の肖像』アンドリュー・ガーフィールド『ソーシャル・ネットワーク』に続いて好演している。要は今とても輝いてる人たちを集めたキャストということで、キーラ・ナイトレイを含め主人公三人の感情を抑制した演技はよかったのだが、映画としてちょっと淡々としているというか、あっさりと自身の運命を受け入れすぎじゃないと思ってしまった(あまり詳しく書くとネタばれをやりそうなのでこれ以上はやめておく)。

しかし、本作は地味だけどしっかり構成された映像と主人公たちの抑制された、しかしその存在の哀しさを体現する演技を堪能すべきで、機内で観るのに適してない映画である。それで感想を書くのが間違っていると思うので、公開されたら映画館で見直したい。

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

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