この話は知らなかった。
20世紀を代表する名優のひとりであるマーロン・ブランドが、そのキャリア末期の1990年代にクリストファー・ウォーケンにある企画を持ちかけていたというのだ。
ウォーケンによると、それまで会ったことのないブランドが、ミュージカルバラエティショーを売り込む電話をかけてきたという。ブランドが司会で、ウォーケンはゲストにダンスをさせるという役回りとのこと。
なんで普通に映画での共演の企画じゃないんだよ……とどうしても思ってしまうが、それでもこの番組が実現していたら、そりゃ絶対見てみたかったよね! しかし、(おそらくひどく面食らったであろう)ウォーケンはこのオファーを断ったという。
ブランドがウォーケンに企画を持ちかけたのは、ウォーケンが既に映画で何度か踊りを見せていて、ブランドがそれを観ていたからに違いないが、しかし、マーロン・ブランドが司会のミュージカルバラエティショーってなぁ……。
ご存じの通り、21世紀に入ってウォーケンは、ファットボーイ・スリムのビデオでの見事なダンスで世界を驚かせたわけだが、もしかしたらブランドには彼のダンスの可能性が見えていたのか?
マーロン・ブランドと言えば、彼が映画『ゴッドファーザー』で2度目のアカデミー主演男優賞を受賞したときに壇上で、ハリウッドの先住民族に対する扱いに抗議して受賞を拒否するスピーチを行ったサチーン・リトルフェザー氏が75歳で逝去している。彼女はネイティブアメリカンの活動家とされてきたが、実はそれは嘘だったという話が彼女の死後に出ており、なんだかなという気持ちになってしまう。