このサイトのドメイン名にもなっている「&udm=14」とは何かということだが、その前に the disenshittification Konami code というサイト名にも注意する必要がある。
disenshittification とは、ワタシも何度も(その1、その2)取り上げているコリイ・ドクトロウによるオンラインプラットフォームの質低下を指す造語 enshittification(メタクソ化)の対義語である。
そして、Konami code だが、もちろんコナミに由来する言葉で、いわゆる「隠しコマンド」全般を指すフレーズになってるそうな。
つまりは、「メタクソ化に抗う隠しコマンド」、それが「&udm=14」というわけだ。サイトデザインを見れば分かることだが、ここで対象となっているのは Google である。
検索エンジンとしての Google の質低下については特に最近よく言われるが、これについてはやはりコリイ・ドクトロウによる以下の文章(の heatwave_p2p さんによる翻訳)を見てもらうのがよい。
- かくしてGoogleはスパマーに敗北した | p2ptk[.]org
- なぜGoogleは“あなたの不満”を無視できるのか | p2ptk[.]org
- Google検索を殺した男――Googleはいつ、どこでメタクソ化に舵を切ったのか | p2ptk[.]org
Google検索に「&udm=14」を付ければ、検索結果の最上部にゴテゴテ追加される AI による概要情報を排し、シンプルな検索結果を見れるという。
余計なジャンクを一切含まない、10年前の Google みたいな外観を取り戻すフィルターという謳い文句は魅力的である。
ただ、これは飽くまで外観の話であって、スパマーに屈した Google の検索結果の品質低下そのものを救うものでないことは、この記事でも明言されている。つまり、これは2001年の Google を取り戻すものではないということ。
「&udm=14」という「コナミコマンド」がいつまで有効かも分からない。しかし、こういうものが求められること自体、スンダー・ピチャイ CEO が力説する「AI駆動の検索こそがウェブの未来」に対するアンチテーゼとも言えるわけである。
ネタ元は Pluralistic。