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ワタシがNetflixで観たドラマをまとめておく(2023年秋~2024年夏編)

yamdas.hatenablog.com

ここ5年ばかり定期的にやってきた Netflix で観たドラマ(Netflix 独占配信でないものも含む)の振り返り企画を、もう夏も終わり近いということで、またやらせてもらう。基本的に新しく見始めたものだけ取り上げ、シーズン継続のたびには書かない。

しかし、同じく Netflix で観た映画の振り返りについては年2回やっているが、それよりも本数が多いドラマが年1回なのはバランスが悪いのだけど、どうしたもんかねぇ。

トップボーイ(Netflix

このドラマに興味を持った理由は、ブライアン・イーノが音楽を手がけていることを知ったからだけだったりする。

一応最初から観ようとシーズン1、2まで観たところでもういいかなとなり、Netflix 制作となったシーズン3まで行きつかなかった。面白くはあったが、タフなストーリーを観るのがしんどくなってしまった。

マスクガール(Netflix

これは安田理央さん(id:rioysd)が Facebook で推してたので興味を持ったのだけど、面白かったな!

てっきり、主人公の正体がバレるバレないでひっぱるラブコメだと思ってたんですよ。それがあっさり ep2 でギャーーっ! な事態になり、あとは怒涛の展開。

観始めたときは、安田さんが韓流ドラマに求める「復讐」はあんのかねと思ったくらいだが、こってりあるんですな。というか、後半は息子を殺されたおばさんの復讐が物語をドライブさせる原動力になる! 女たちそれぞれの復讐のドラマである。


アッシャー家の崩壊(Netflix

Netflix に新作が入れば必ず観るマーク・フラナガンのドラマだが、ひとつ前の『ミッドナイト・クラブ』で出演した若いキャストと、フラナガン組というべきおなじみのメンツが総出演で(そして、主に後者がバンバン死んでいく……)、既に Disney+ と契約しており、残念なことに本作で Netflix とは契約満了となるフラナガンが有終の美を飾っている。

『アッシャー家の崩壊』ということで密室的なゴシックホラーかと思っていたら、エドガー・アラン・ポーの作品をいくつも取り入れた『ペインキラー』+『サクセッション』という感じの筋立てだった(実はワタシはいずれも未見なのだけど)。

フラナガンさん、いつか『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』観なおすので、どうかそのときまで Netflix に残しておいてください。


PLUTO公式サイトNetflix

見応えありましたね。原作が書かれたときに作者の念頭にあったのはイラク戦争だが、結果的に2023~2024年に観ても響く内容になっている。


TOKYO VICE(特設サイトNetflix

ずっと観たかったので、Netflix に入ったのでこれ幸いと鑑賞。90年代末の東京を舞台にしたドラマとして及第点だと思うが、コロナ禍という制作時期に現地ロケにこだわったのを考慮すれば、よく作られたものだと思う。

楽しんで観たが、ストーリー的にはようやく本題、というところでシーズン1が終わっちゃうので、シーズン2も早く Netflix 入りしてくれないものか。

葬送のフリーレン(公式サイトNetflix

原作も知らないくらいだったが、話題になっているので観てみたら良かったですなー。

魔王討伐の偉業を成し遂げた後の、長命種のエルフである魔法使いの主人公の旅という設定がいい塩梅だった。続きも見ます。

大奥(Netflix

NHK での実写版の評判が良くて、でも、見逃してしまい残念に思っていたので、Netflix にアニメ版があるならこっち観てみようかと思った次第。

原作未読なので驚いたのだが、こんなエグいドラマだったんだ……いや、続きも見ますよ。


少年は世界をのみこむ(Netflix

まったくノーマークだったが、arton さんが Facebook で推していたので観てみた。

オーストラリアのホワイトトラッシュ家族のドラマだが、主人公の少年が小汚いのがリアルでよかった。現実に即した貧乏くさいドラマかと思いきや、想像力の強度を感じるドラマチックな展開を迎えるのである。

三体(Netflix

原作三部作を堪能した人間として、テンセント版を見られない環境なので、Netflix 版の制作に歓喜したものだが、まるで『ブレイキング・バッド』な毒殺殺人というとんでもない事件が裏では起こっていたという……。

テンセント版は(文化大革命以外は)原作忠実準拠らしいが、こちらはかなりストーリーにアレンジが入っており、このシーズン1の時点で第三部の話まで入ってくる感じだけど、これはこれでよくアレンジされていたと思う。なるほど、ここにそれが来るかの連続で飽きさせない。シーズン2ももちろん観ますよ!

史強役に「アニキ感が足らない」という不満があるようだが、ワタシ的には『トップボーイ』に出てた悪い人だ! とオッケーでした(?)。


リプリーNetflix

主人公のリプリーを演じるアンドリュー・スコットを最初に意識したのは、やはり『SHERLOCK』のモリアーティ役だったかな。今年は『異人たち』もあったが、今リプリーを演じるならこの人よね、という納得感がこの上ない芸達者ぶりを存分に見せてくれる。

太陽がいっぱい』よりもずっと原作に近いと思うが(つまり、原作読んでない……)、イタリアが舞台で何度も階段を上り下りする主人公が印象的だった。

私のトナカイちゃん(Netflix

ストーカー被害者が、自身の実体験をもとに執筆した戯曲を、やはり自身が主人公を演じたドラマという珍しい制作過程をもつ。

このドラマは全7エピソードで、各エピソードがだいたい30分前後で、これはサクサク観れるかと思いきや、これが毎回1時間前後だったら精神的にズタズタになっていたかもと思うくらいの心的負荷があった。

本作が世界的に人気になるにつけ、ストーカー加害者本人が名乗り出て、マスメディアに登場といった騒動もあった。なにせ題材が題材だけに下手なことは書けないのだけど、(中間点におけるエピソードでいろんな反転がある)このドラマの作者が被った性被害を踏まえたうえで、本作におけるストーカー加害者へのいくつもの対応が、やはりどうにも理解できないと思ってしまった。


エリック(Netflix

ベネディクト・カンバーバッチが、彼の十八番といえる、仕事人としては有能だが他人を苛立たせてやまないろくでもない主人公をまたしても演じている。

1980年代初期のニューヨークが舞台だが、『ジョーカー』あたりと同じ感じだろうか。本作のサイドストーリーはかなりシビアなものばかりだけど、主人公はもはや妄想にとりつかれた状態で失踪した息子を探し求めるが、自分自身の中にある悪魔と対峙する過程で、自らが生み出したその妄想、怪物が現実に一太刀浴びせる助けとなるところがいいんですね。


地面師たち(Netflix

やたらと周りで話題になっていて、しかし、ワタシの好きでないタイプのドラマに思えてスルーするつもりだったのだが、やはり SNS でしょっちゅう名前を見かけ、我慢ならなくなってみた。確かにこれは評判になるよな。

大根仁が手がけた作品は、ドラマ・映画とも観たのは『モテキ』くらいで、それ以外はあまり縁がなかったのだが、これは昨年の『エルピス』に続いてとても優れた仕事で、この二つの仕事で彼はある種の信頼を勝ち得たのではないか。

似たことは、これまで役に恵まれない印象のあった池田エライザにも言え、本作でもドラマ版『舟を編む』に続いて好演している。

石野卓球が手がける音楽もよかった。

しかしトヨエツ、いくらなんでも人を殺しすぎ(小並感)。

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