英国放送協会(BBC)のテレビやラジオで放送されたもっとも素晴らしい音楽パフォーマンスを Guardian が100個選んでいるのだが、こういう記事を見ると、BBC は偉大だよなぁとどうしても思ってしまう。
一応、番組名の初出時にフルネームが書かれているが、そうでなくても TOTP と書けば Top of the Pops だし、OGWT と書けば The Old Grey Whistle Test だし、Later と書けば Later... with Jools Holland(ジュールズ倶楽部)だし、あとジョン・ピールの Peel sessions など、もはや文化遺産である。
近年は本家も YouTube の BBC Music、BBC チャンネルなどで映像を公開しているが、多くの放送音声(映像)がおそらく無許可で YouTube に公開されており、それに遠慮なくリンクして記事が書かれている。
新旧のパフォーマンスから広く選ばれているが、いくつかワタシも取り上げておこう。
「ビートルズのエド・サリヴァン・ショー出演に匹敵する」エドガー・ライトが語るスパークスの TOTP でのパフォーマンス。キメキメだ。
その年の末に腹立たしくも悲劇的な死を遂げてしまったカースティー・マッコールの生前最後のパフォーマンス映像。
これを15位に選んでいるのが英国人らしい。なぜか日本のお寺で口パクパフォーマンスをするスパイス・ガールズ。
もはやワタシが何か付け加えるまでもない、力強く素晴らしいジョイ・ディヴィジョンのライブ映像。
1位はやはりこれなんですね。このパフォーマンスの中ほどでボウイはカメラに向かって指をさすのだが、それに「この人はわたしに指をさした!」と衝撃を受けた若い視聴者が多かったという話を何かで読んだ覚えがある。
BBC 6Musicのブロードキャスター、マーク・ライリーはこうコメントする。「ボウイのTop Of The Pops出演が、英国音楽史における極めて重要な瞬間であったことは間違いないだろう。76年に行われたマンチェスターのLesser Free Trade Hallでのセックス・ピストルズと同じように、彼のパフォーマンスはそれまで人生の生きがいを見つけ出すのに苦しんでいた何千もの子供たちの導火線に火をつけたんだ」。
英音楽番組“TOP OF THE POPS”で「スターマン」をパフォーマンスした日から50周年を記念して、この伝説的TVパフォーマンス映像がHDとなって公開に! | David Bowie / デヴィッド・ボウイ | Warner Music Japan
あとこのビデオで、ボウイの後ろで夢見心地の表情でふらふら身体を揺らせているセーターを着た少年にフォーカスして書かれた期間限定公開文章を読んだことがあるが、あれもう一度読みたいな。