終映ギリギリになんとか観れた。
ガイ・リッチーといえば『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』、そしてそれに続く『スナッチ』が好きだけど、その後の低迷期の作品はスルーしていた。で、マドンナと離婚して復活した後の『シャーロック・ホームズ』をテレビ放映時に横目で観ながら、おー、あのチャカチャカしたアクションの感じは健在よのーと思ったくらいで、やはりちゃんと観ていない。
実は彼の映画を映画館で観るのは今回が初めてだった。
いやー、あのチャカチャカした映像なんて入り込みようがない骨太な映画だった。
現地通訳が瀕死の軍曹を運ぶ場面にしろ、その軍曹の帰還と救出劇にしろスリリングでエンターテイメントとしてよくできている。
映画のあらすじを知り、『ランボー2』みたいなプロパガンダ映画だったらイヤだなという危惧はあったが、ジェイク・ジレンホール演じる陸軍軍曹と、ダール・サリム演じる現地の通訳という二人の「コヴェナント」を描いた映画としか言いようがない。
現地通訳に米国の移住ビザを約束しながら、多くの場合それを反故にした米国のろくでもなさをちゃんと描きながらも、クライマックスなどこれはフィクションだよなという展開にはなるのは仕方ないか。民間軍事会社のトップがやはりろくでもなさそうでそうでなく、ラストでなぜか主人公に対してドヤ顔なのを見て、「お前、肝心な時にはちゃんと電話出ろや、ボケ!」とイライラきてしまったが。