個人的に大変きがかりというか残念なニュースである。
マーティン・スコセッシが遠藤周作の『沈黙』を映画化すると聞いて10年以上、彼の新作は快調に公開されるものの、一向に『沈黙』のクランクインの話が聞こえてこない。どうなってんのかと思いきや、製作会社から訴えられるとは……。
ワタシがこれにこだわるのは、YAMDAS対談第19回を読んでいただければ分かるが、ワタシの父方の祖先が『沈黙』の舞台の生まれだからなんですね。彼が撮れば『最後の誘惑』以来の問題作になる可能性があるが、正直スコセッシもそうした問題に煩わされるのにうんざりなのかもしれない。
で、実はこないだのお盆休みに帰省した際に久方ぶりに(というか件の対談をやって以来8年ぶりに!)遠藤周作文学館に行って写真を撮ってきたのでそれをはって映画の代わりとさせてもらう。そんなもん代わりになるかと言われるだろうが、実は先祖の墓はもはやこの地になく、滅多にこの地を訪れることはなくなっているのだ……
『沈黙』の石碑だが、遠藤周作文学館からは少し離れたところにある(この石碑の正面に文学館がある)。
遠藤周作文学館から見える夕陽である。
夕陽が角力灘に沈む瞬間をとらえたもの。