WirelessWire Newsで「サム・アルトマンとユニバーサル・ベーシックインカムの蹉跌」を公開。
今回はなかなかタイトルが決まらず、一度違うタイトルで原稿を送信したのだが、もう一度考え直し、前回のタイトルと対になる(?)タイトルを考え付いたので変更させてもらった(つまり、このタイトルにシリアスな意図はないので、これだけ見て怒らないでいただけるとありがたいです)。
しかしなぁ、この文章は日曜に書き上げて編集部に送付されたのだが、それから数日でこんな経済状況になるとはな!
一月前、「ティム・オライリーとシリコンバレーの贖罪」公開時にワタシは以下のように書いている。
次回は少し肩の力を抜いた題材で、さらに短くなるかな。
WirelessWire News連載更新(ティム・オライリーとシリコンバレーの贖罪) - YAMDAS現更新履歴
この時は、ちょうど一年前の2023年8月の「黒電話と『1973年に生まれて』とらくらくホン」のような非テック系寄りな話題、具体的にはワタシが50歳にしてウンコを漏らした話を書くつもりだったのだが、そんなもの読まされても面白くないよなと思い直した。
今回の文章で取り上げた Observer の記事で紹介される AI 倫理を専門とする未来学者ネル・ワトソンは、少し前に Taming The Machine という本を出しており、これは彼女の問題意識とあわせて面白そうである。
今回の文章の中で、(ノア・スミスは批判的な書評を書いている)ダロン・アセモグル&サイモン・ジョンソン『技術革新と不平等の1000年史』(asin:4152102942、asin:B0CQ4M49GJ)の話もしたかったのだが、残念ながら盛り込めなかった。しかし、そのおかげで原稿は前回よりも短くなっている。良いことだ。
そういえば今回の文章におけるノア・スミスの文章の引用の中に、「無駄に高学歴なエリート」という表現が出てくるが、ピーター・ターチンが提唱した仮説であるエリート過剰生産を指している(ノア・スミスもこの仮説について書いている)。
実は来月、この問題を論じる本の邦訳が出る。ピーター・ターチンの邦訳が出るのは久しぶりではないか。