ユーゲニー・モロゾフのことをここで最初に取り上げたのは、当時の新刊『To Save Everything, Click Here』が出る少し前で、もう10年以上前になる。
その後、彼の『Freedom As a Service』という新刊が出るぞ! と紹介したが、この本は結局現在まで出ていない。出版がキャンセルされたのだと思うのだが、Macmillan Publishers のサイトにページが未だ残っているのはなんででしょうかね?
彼自身はその後、キュレーションプラットフォーム The Syllabus を立ち上げたり活動を続けているのだが、調べものをしていて、彼の新刊らしき本が先月出ていたのを知る。
おっ、新刊の題材はやはり AI か! と盛り上がったのだが、どうもおかしい。Amazon のページを見ると彼の単著のようだが、AI Futures という Boston Review の増刊号? みたいで、ユーゲニー・モロゾフの編著というのが正しいようだ。
「今日の AI に対する冷静な評価と、その可能性に関する大胆なビジョン」とのことで、シリコンバレーが AI に関する我々の想像力を支配しているのを批判し、AI に関する過去の歴史を踏まえながら、AI に関する支配権をシリコンバレーから奪うことをぶちあげており、そのあたりモロゾフらしい。
しかし、寄稿者にブライアン・イーノ、オードリー・タン、ブルース・シュナイアー、そして今回の連載原稿でも取り上げたブライアン・マーチャントといった、このブログでもおなじみな人の名前が挙がっている。
これは読みたいなと思ったのだが、Boston Review のサイトでは19.95ドルとあるのに、Amazon のページではべらぼうな値段がついており、しかも品切れ……やはり、Amazon Japan は洋書の取り扱いを止める方向なのだろうか?
今月、The AI We Deserve と題された、この本を受けた講演会がスタンフォード大学で開かれるみたいで、モロゾフ、オードリー・タン、テリー・ウィノグラードが登壇し、モデレータはブライアン・マーチャントが務めるとのこと。豪華やね。