入管難民法違反により東日本入国管理センターに拘束されていたチェスの元チャンピオンボビー・フィッシャーが、アイスランド市民権を得て無事出国した。ワタシは将棋はアマ二段であるがチェスはルールも知らないので彼について何か語れることはない。しかし、極東ブログの「ボビー・フィッシャーを捕まえた」を読んで以来、この社会性の欠落した大天才の行く末を案じていた。ひとまず彼が自由の身になり安堵している。
天才なら法を破り、反社会的な言動を行うのも許されるのかと問う人もいるだろう。ああ、才能は時として法律の厳密な適用より優先されるのだよ。最近は誰も言い切ってくれないから、ワタシが勝手に言い切っておく。
イギリスの新聞は元々駄洒落の類が大好きなのだけど、このチェスの天才の名前と現代のニューヨークに失われた聖杯を探し求める大人のファンタジー『フィッシャー・キング』をひっかけた記事タイトルは、その苦さも含めて秀逸である。