先週の Apple の発表についてはもう山ほど記事が出ているので付け加えることはないが、ワタシ的にはやはりティム・オライリーの「インターネットOS」論を思い出した。
- ティム・オライリーの「インターネットOS」というヴィジョン | ワイアードビジョン アーカイブ
- インターネットプラットフォーム戦争:「インターネットOS」に一番近い企業はどこか | ワイアードビジョン アーカイブ
特に後者の文章におけるティム・オライリーの Apple 分析における弱点を一気に覆そうという意欲を感じる発表だった。
ただ、それはオライリーが望む "small pieces loosely joined" ではなく "one ring to rule them all" な、勝者総取りを目指す方向なのは間違いない。というか、後者の文章において使った表現を使うなら「一軍の企業」、エリック・シュミットの見立てにおけるネット世界の「四人組」に属する企業ならそれを目指すよね。この「囲い込み」については、池田純一さんの「iCloudはcloudなのだろうか」に納得するところが多い。
この「囲い込み」志向はただそれだけで批判されるべきではなく、それだけ分かりやすいユーザ体験への執着ともいえる。これについては小林祐一郎さんの「AppleとGoogleのクラウド戦略の比較。あるいはGoogleがまたイマイチかもしれない可能性」が参考になる。
さて、WWDC カンファレンスの興奮も冷めないうちに Apple の新キャンパス建設計画が明らかになった。
- スティーブ・ジョブズ、クパチーノに新社屋建設計画を発表―1万2000人収容の空飛ぶ円盤だ | TechCrunch Japan
- クパチーノ市がSteve Jobsに回答: Appleの宇宙船基地対してノーという理由なし | TechCrunch Japan
飽くまでオフィスが宇宙船型(?)というだけで実際に宇宙船を作るわけじゃないのだが、この話を聞いてワタシが連想したのは、不謹慎といわれるのを承知で書くが映画『コンタクト』で主人公を庇護する大富豪だ。
この大富豪は、癌の進行を遅らせるため最後宇宙に旅立ち、そして宇宙空間で永眠する。スティーブ・ジョブズが同じことを考えているわけはなく、だからこれは勝手な連想でしかないのだが、ともあれジョブズの快復を願いたい。
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