8月後半に長崎大学で行われたトークセッション「『あたらしいハコモノのカタチ』~地域における公共施設の可能性~」を取材して書かれた記事だが、実はこのトークセッションの会場にワタシもいた。
例年であれば、8月はやはりお盆の周りに帰省するので参加できなかったはずが、今年はそれがずれたため幸運にも行けた。
トークセッションの参加者は、やはり ASIAN KUNG-FU GENERATION(このイベントの翌日に Sky Jamboree 2025 に出演)のファンが多かったのだろうか。そうでもないかな。
ワタシはアジカンの熱心なファンではないとはいえ、もちろん好きで聴いているので Gotch の話に興味があったが、ワタシ的には柳樂光隆さん目当てで、トークセッションが始まる前にお時間をとっていただき、挨拶させてもらった。ありがたいことである。
「地域における公共施設」の話ってどうなんだろうと正直思っていたところもあるが、Gotch は NPO 法人アップルビネガー音楽支援機構としての、静岡県藤枝市に建設中の滞在型音楽制作スタジオの話、そして柳樂光隆さんは Ezra Collective を輩出したロンドンを拠点とする NPO の Tomorrow's Warriors など、UK ジャズの盛り上がりを支えてきたスタジオの話で、NPO にできること、公共施設の価値をしっかり語っていた。
この記事では、トークセッション後の登壇者4名へのインタビューも掲載されており、Gotch が語る、地域に通って歩いてみたり、歴史を調べてみると、意外と自分たちのやりたいこととのつながりが見えるという話、柳樂さんが語る、ジャズの歴史を教えるときに三角貿易やフェミニズムの話から始める方法もあるという話、いずれも実践者ならではの言葉である。
特に以下の言葉が重要だと思った。
柳樂:日本人はあまり得意じゃないかもしれませんが、「自分たちの活動には公共性があって、社会のためになっているんだ」と言い張ることと、それをロジックとして組み立てること。そのうえで社会からの理解を得ていくプロセスが大事だと思います。
後藤正文や柳樂光隆らと考える、まちづくりと芸術文化。「みんなの利益」「公共」とは | カルチャーメディアNiEW(ニュー)
そうそう、柳樂光隆さんといえば、前作から実におよそ5年半ぶりとなる『Jazz The New Chapter 7』が出た、のかな?