「コーディングの自動化とプログラミングの未来について」でもちょこっと触れた話だけど、テック企業の入社面接で行われるホワイトボードを使ったコーディング面接は、候補者の技術スキルを測るのに失敗しており、特に女性の候補者に心理的ストレスを与えているという論文を取り上げた記事である。
こういう記事が出るということは、逆に言うとホワイトボード面接がそれだけ広く行われていることの裏返しだろう。そういう面接で解かされた問題を集めた LeetCode という有名サイトもあるくらいである。
そういう LeetCode をホワイトボードに書かせたり、CS 分野のトリビアやなぞなぞみたいな質問をしない企業のリストが Hacker News で話題になっていた(が、最初にリストが立ち上げられたのは2017年)。
これを作ったのは Lauren Tan という現在 Facebook でソフトウェアエンジニアをやっている方で、これを彼女が立ち上げようと思ったのも、ホワイトボード面接は女性の候補者に心理的ストレスを与えているという上で取り上げた話を実地で感じていたからだろうか。
一時期やはりテック企業の面接でもてはやされた「シカゴに何人のピアノ調律師がいるか?」みたいなクイズみたいな質問は(フェルミ推定ができるか問うてたらしい)、『ビル・ゲイツの面接試験』(asin:4791760468)によって日本にも輸入されたが、今では少なくとも海外では「意味ない」という評価でやられていないと何かで読んだ覚えがある。
一方でホワイトボードのコーディング面接は、そう簡単にはなくならないと思うが、候補者の技術スキルを測るより良い方法も研究されているはずである。
世界で闘うプログラミング力を鍛える本 ~コーディング面接189問とその解法~
- 作者:Gayle Laakmann McDowell
- 発売日: 2017/02/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)