先日某所でショッキングな話を教えられた。それは Wikipedia 日本語版の「骨粗鬆症」のページにある以下の記述である(以下は、本文執筆時点での内容による)。
疫学的調査によれば牛乳を良く飲む人ほど骨粗鬆症になりやすい。ホメオスタシスの働きにより、急激に上がり上限値を越えてしまったカルシウム濃度を下げようと負のフィードバックが働き、今度は下限値を越えてしまい、骨からカルシウムを補う為である。
骨粗鬆症 - Wikipedia
マジかよ! ワタシなんか骨粗鬆症になりたくない一心で一日コップ2杯の牛乳を飲んでるのに!
しかし……この記述、出典がない。Wikipedia 英語版の Osteoporosis のページには牛乳についての記述はない(と思う)。
そこでググってみたところ、骨粗鬆症財団という財団法人(があるんだ!)の「牛乳を飲んでも大丈夫?」というズバリな内容のページに行き当たった。
合計6個の質問とその答えが書かれているが、いずれの回答も「牛乳や乳製品が骨粗鬆症の原因になるという情報は、科学的なデータに基づかない意見」というので一貫している。
こうなると俄然 Wikipedia 日本語版の記述が怪しく思えてくるのだが、どちらが正しいのだろうか。一方で少なくとも、「牛乳を飲めば骨粗鬆症の予防になる」とはどこにも書いてない(とほほ)。いずれにしろ、Wikipedia の記述を鵜呑みにしてはいけない、という当たり前の話に落ち着きそうだ。
- 作者: 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会
- 出版社/メーカー: ライフサイエンス出版
- 発売日: 2011/12/20
- メディア: 単行本
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