WirelessWire Newsで「AIスクレイパーボットへの対策と開かれたウェブのジレンマ」を公開。
いやー、今回はタイトルが凡庸でダメですね。
その理由は単純で、文章を書き終わるまでに、もう何か気の利いたタイトルを考えるエネルギーを使い果たしてしまっていたのである。
数か月前、ある方から Cloudflare の Pay per Crawl について書いてほしいというリクエストを受けたことがあり、その時は、いやー、それはないなと思っただけだったが、時間を置いてそれが実現した。もっとも、この文章はその方の期待する内容ではまったくないだろうが。
今回の文章の着想は、実は Creative Commons が先月公開しているリーディングリストだったりする。
それで文章の構想が浮かんだところで、CCJP のシンポジウム「生成AIの学習における著作物の無断利用をめぐって」のことを知り、これは良いタイミング! と喜んだのだが、ちょうど当日スティングのライブがと重なったために視聴できず、シンポジウムの内容を文章に取り込むことができなかった。残念なり。
ここ数回は(ワタシにしては)少し短く文章をまとめていたのだが、今回は長くなってしまった。しかし、これだけ書いても入れられなかったと後になって悔やむ話題がいくつもあるから困ったものだ。例えば、Perplexity の AI ブラウザの話とか。
さて、今回の文章は最後にティム・バーナーズ=リーを引き合いに出しているが、彼の新刊 This Is for Everyone が先月出たばかりなんですね。
ワタシはまだエミコヤマさんの読書記録しか読んでないが、以下のくだりは笑った。
そういえばAIが人類にもたらす影響について悲観的な人たち(doomer)と楽観的な人たち(boomer)という分類について著者はあまり意味を持たないとして、「doomerと言ってもAIの悪い面しか見ていない人は一人もいないし、boomerと言ってもAIの利点しか考えていない人は…一人だけいた、マーク・アンドリーセンだ」って本書には書いてあったりと、全体を通してアンドリーセンが悪役として大活躍している。
Tim Berners-Lee著「This Is for Everyone: The Unfinished Story of the World Wide Web」 – 読書記録。 by @emigrl
ティム・バーナーズ=リーというと、彼の『Webの創成 World Wide Webはいかにして生まれどこに向かうのか』が長らく絶版なのを残念に思っていたが、この新刊の邦訳が出てくれればそれでいいわね。


