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オール・ユー・ニード・イズ・キル

字幕版の通常上映を観てきた。

トム・クルーズの役者としての窮屈さは時に観客をも窮屈な思いにすることがあるが、なんだかんだ言ってもはやアクターアスリートと言いたくなる領域に達した彼のことを好きなんだろうね。彼の主演作を映画館で観るのは『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』以来となる。

なお、桜坂洋の原作は未読なのでそちらとの比較はできないが、あの「日本原作」という宣伝文句は、ワタシが原作者だったらマジ切れして、映画会社の広報の胸倉を掴むレベルである。

確か前作も SF 映画だったように思うが、トムちんの窮屈さを考えた場合、ヒーローを演じるには SF の設定があってるのかも。今年観た映画の中で三指に入るとかそういう映画ではないし、アクション的に敵がなんだかよく分からないところもあったのは難点だが、総体としてはなかなか面白かった。

やはり、ループものっていいよな。ループするとわかって、予見できる危険を察して他人を救おうとしたり(でも救えなかったり)、事情が分かってるんだからその知識を口を伝えることで事態の打開を図ろうとしたり、死んでも戻れるのだから投げやりになったり(本作の場合、主人公以外が主人公に対して投げやりになる)、この手のループものの展開をひとつひとつ辿りながら徐々にストーリーが進んでいく面白さをちゃんと満たしながら、でも適度にストーリーに予測のつかなさも保っていたところがよかった。

個人的には、このような無限にコンティニューゲームできる絶望まで描いてどよーんとしてほしかったところもあるが、ハリウッド大作にそれを求めるのは違うのだろう。

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