少し前になるが、NHK BSプレミアムで録画しておいたビリー・ワイルダーの『情婦』を観た。
恥ずかしながら、ワタシはビリー・ワイルダーの名作でも観てないものが多いのだけど、BSプレミアムで放送されたものを地道に録画しておくことで、昨年から『アパートの鍵貸します』や『深夜の告白』を観ることができた。いずれも良かったですねぇ。
さて、『情婦』だが、これもまぎれもなく傑作だった。が、邦題サイアクだよな。どう考えても原作の通り『検察側の証人』でよかったろうに。
ただ書きたいのはその話ではない。『情婦』の本編が終わったところで、「お願いがあります。この映画をまだ見られていない方のために、映画の結末は話さないでください」といったナレーションが入る。
観た方ならご存知のように、確かに『情婦』はそういう驚きのある映画なのだけど、もしかするとこの映画は「ネタばれ禁止」を(宣伝でなく)本編でお願いした初の作品になるだろうか?
「ネタばれ禁止」を本編でお願いする映画、ワタシの世代なら真っ先に思い出すのは、1999年のM・ナイト・シャマラン『シックス・センス』における、「この映画にはある秘密があります。まだ映画を見ていない人には、決して話さないで下さい」というブルース・ウィリスからの冒頭のお願いだろう。
でも……そういう映画他にあるんだよね? 『パラサイト 半地下の家族』にもそれに近いお願いがあったと記憶するが、あれは映画本編ではなかった。
まさか映画史上で『情婦』と『シックス・センス』の二作だけというわけはなく、映画初心者のワタシが知らないだけだろうが、「ネタばれ禁止」を本編でお願いする他に映画をご存知の方は教えていただけないだろうか?
- 発売日: 2016/03/16
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