購読者向け HTML 版の配布を行った「訳者あとがき」だが、いくつか指摘をいただいているので書いておく。
まずウェブ日記文化と e-zine 文化の関係。例えば海外でも有名ウェブログの一つ Boing Boing も元はそうしたものだったが、日本でも e-zine が初期のウェブ日記(「日記リンクス」の管理者である津田優氏など)に影響を与えていたようで、歴史を書き起こすならここから書き始めなければならないようだ。ここのあたりの言い表し方にその人の個人サイト観が出るようで、加野瀬未友さんはミニコミ、いしなおさんは個人新聞という言葉を使っていますね。
あと255ページの「企業のニュースサイトの記事をネタ元にすることが多かったことから、それらのサイトは「個人ニュースサイト」と呼ばれるようになるが」という記述は少し問題があったようで、当時日本語のニュースソースが乏しかった Mac 系の情報を翻訳したりした個人によるニュースサイトは1995年ぐらいから存在していたし、それとは別にあった UG 系のニュースサイトが後に現在の個人ニュースサイトに変わっていったところもあるとのこと。