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ロスト・イン・ラ・マンチャ

端的に言ってつまんなかった。

当代最高の映像作家の一人であるテリー・ギリアムが、ヨーロッパ資本では最大の製作費をかけて作るはずだった『ドン・キホーテを殺した男』はどうして頓挫してしまったのか、というドキュメンタリーなのだが、映画制作における真の葛藤を映す以前に話が終わっているのだから面白いわけがない。よかった、映画館で観なくて。

しかしね、ワタシは根本的なところで疑問を持ってしまう。ギリアムだって一応巨匠のレベルだぜ? それで何でこんな映画作りの初歩レベルで破綻してんだ?

確かに『未来世紀ブラジル』は映画会社と大いにもめた。しかし、今ではカルト SF の古典だ。確かに『バロン』は興行的には大いにこけた。しかしそれだってギリアムだけの責任じゃないし、その後雇われ監督として『フィッシャー・キング』『12モンキーズ』を、作品としても興行的にも成功させている。これじゃ、失敗を見越してアリバイのために作られたドキュメンタリーではないかという疑いが本作に出るのも仕方がない。

しかしねぇ、本当にほんのわずかしかないジョニー・デップの撮影場面に感じる映画的興奮はどうよ。これを観ると今でもドンキホーテに執着するギリアムの気持ちも分からんではない。けどね、無理だよ、ギリアム。諦めな。

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