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「腐敗」をテーマにしてはじめてのローレンス・レッシグの新刊が来月出る

インターネットにおけるアーキテクチャ、法、自由を考える上で未だ大きな影響力を持つ『CODE』にはじまり、『コモンズ』、『FREE CULTURE』、そして『REMIX』とネットにおける著作権周りをテーマを論じてきたローレンス・レッシグが研究テーマを「腐敗」に変えると知ったときは驚いたものだ。

「腐敗」は歴史が長い問題なだけに、これはあまり成果を期待できないのではないかと思ったのも確かである。しかし一方で、このテーマがレッシグが『CODE』の頃から論じてきた民主主義の価値に直結する話なのも確か。

で、遂に彼の新刊が来月出る。

Republic, Lost

Republic, Lost

札束でできた議会をあしらった表紙デザインが言わんとしていることは明らかである。レッシグは、かつて友人だったオバマ大統領並びに民主党にも一方の共和党にも批判的だが、一方でもう右とか左とか言っていてもしょうがない、このまま分断されたままのアメリカではダメだ、という認識も強く伝わってくる。

Amazon.com のページに載ってた推薦の言葉を読むと、デジタル著作権をテーマにした本に対するものとあんまり変わらない推薦の辞が並んでいて、お前らちゃんと読んで書いてんのかよと思うが、400ページの本だし相当気合が入ったものだろう。

レッシグとは共通の問題意識を持ちながら違ったアプローチをとったアーロン・シュワルツは逮捕されてしまったが、この本の出来は気になるところである。

ただ今回の本は米国政治(の腐敗)にフォーカスした話だろうから邦訳は出ないかもしれんねぇ。ところで今回も彼のこれまでの本同様 CC ライセンスで公開されるのかしら。

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