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ジーザス・キャンプ 〜アメリカを動かすキリスト教原理主義〜

「松嶋×町山 未公開映画祭」においてレンタルした(予告編)。

本作の背景にはサミュエル・アリートの合衆国連邦最高裁判事の就任があるのだが、観終わった後はそんなことすっかり忘れ、キリスト教福音宣教会のフィッシャー女史の巧みさと自信に満ちた表情、並びに彼女の元に集う子供たちの姿ばかりが印象に残る。

ワタシ自身の信仰については以前対談で語ったことがあるが、一応洗礼を受けているとはいえ、自分のことをキリスト教徒と自称できないだろうという気持ちに今も変わりはない。そういう人間から見て、本作の内容はフクザツな気分にさせるものだった。

本作の内容はある程度予想通りだったが、それにしてもフィッシャー女史をはじめとする福音派の指導者たちの現代ポピュラーカルチャーを取り込んだ巧みさには舌を巻く。そういえば以前町山さんが書いていたあらゆる音楽ジャンルの福音派版があり、大きな市場を形成しているという話を思い出した。

本作は左派クリスチャンのDJのラジオ番組を狂言回しとすることで立ち位置を示しているが、福音派の活動を過剰にあげつらうことはしてなくて、前述の上手さもあって編集をそんなにいじらなくてもそのまま彼らの宣伝にも使えそう(彼らなら胸を張ってこれを宣伝に使いそう)なところが怖くもあった。

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