日本でも3.11の震災以降、オープン・ガバメントといいますか Gov 2.0 と言いますか、そうした動きが本格化した印象があるが、ここで紹介されているサイトが実現しているものにはさすがに及ばないのではないか。
POPVOX
POPVOX は「大衆が提供したい情報と議員が受けたいと思い、その必要がある情報の橋渡し」をテーマに掲げているが、要は議員がいろんな法案について賛否どのような投票をしたか一望できるようにしている。米国議会のすべての法案について追跡しているのか。
OpenCongress
ここも米国上院、下院に提出される法案の中身、ならびに各議員の投票記録が見れる。
Participatory Politics Foundation と Sunlight Foundation の共同プロジェクトで、こうした非営利組織の財団がアメリカは強いですね。
Poligraft
ここも Sunlight Foundation、というかその技術部門である Sunlight Labs が手がけている。
政治記事などの URL を入れれば、そこに登場する組織や人名、それらの関係について拡張した情報を提供するサービスとな。以下の動画を見れば、大体イメージできると思う。
Follow The Money
最近のローレンス・レッシグの仕事を引き合いに出すまでもなく、議会ではお金がものをいう世界で、そうしたお金の流れを調査するサイトである。ここもやはり Sunlight Foundation の息がかかっている。
OpenSecrets.org
やはりここもお金の流れを追う系で、政治の世界でお金が市民の生活にいかに影響を及ぼしているか市民に知らしめ、バイアスのかかっていない情報を提供して投票者や活動家に力を与え、透明性があり反応が良い政府を求めている。
1996年にウェブサイトを立ち上げたようなので、この分野では老舗ですね。
Federal Register
これは今回取り上げる中で唯一の .gov サイト、つまり米国政府によるサービス。
情報を辿るのはそんな楽じゃないそうだが、しかし、Federal Register 自体オープンソースプロジェクトで、サイトのコードや API を GitHub 上で公開している。
Muckrock
行政機関が保有する情報の公開に関する法律にフォーカスしたサイトのようで、やはりここも Sunlight Foundation から資金提供を受けている。
こうやって見てみるとアメリカにおける非営利組織、特に Sunlight Foundation の強さで、2006年に設立された財団がどうやってここまでになったのか逆に取材記事が読みたいところだ。
何よりこうしたサービスが可能なのは、山崎富美さんが書くように政府側が出すデータのユーザビリティとマシンリーダビリティとライセンスが整備されているからだろう。