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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE

本作は IMAX で観ないとしょうがないと思うのだが、二週続けて満席の劇場で映画を観るのに躊躇があり、上映時間の関係で公開初日に IMAX があるところとは別のシネコンでの轟音上映とやらの吹き替え版に行くこととなった。

何度も書いているが、このシリーズについては、段取りだけに長けた凡才ことJ・J・エイブラムスが製作にまわってから良くなったと思うのだが、本作では遂に彼が手を引いている。しかし、本作も揺るぎないトム・クルーズ映画としか言いようがない。

このシリーズでおなじみ、例によって年齢を超越したトム・クルーズが背筋を伸ばして直立のままひたすら全速力で走りまくっているし、肉弾戦、銃撃戦、カーチェイス、空からのダイビング、そんなうまく戦えるわけないだろというレベルの列車の上でのファイト、などなど無茶なアクションを全部詰め込んでいる。

前作で顕著となった、とにかくトム・クルーズがやりたい見せ場となるアクションを優先して撮影し、ストーリーが後付けの感じは本作でも濃厚だが(そんな簡単に大事な鍵スラれてんじゃねーよ!)、「人類の敵としてのAI」という本作の悪役設定が思いの外功を奏しているのは、運が良かったというべきか。

この『デッドレコニング』の制作中、トム・クルーズの現場でのブチ切れ音声が流出して問題となった。彼の気持ちは分かるが、これはアウトであるという原則論のうえで書くと、『トップガン マーヴェリック』について「君がハリウッドを救った!」とスティーヴン・スピルバーグトム・クルーズに熱っぽく賞賛の言葉を伝えていたが、ハリウッド大作の終焉をなんとか先延ばしにせんとするトム・クルーズの異様な使命感を本作にも感じるし、それには敬意を払わずにはいられない。

ワタシは以前から、このシリーズでのエスカレートする危険なアクションにトム・クルーズの自殺願望を見てきたが、最悪の場合トム・クルーズが死ぬかもしれないので危険スタントを撮影初日にやった話を知ると、使命感とともに、なんというかスレスレ感も感じるわけだが、いずれにしても来年 PART TWO を見届けたいと思う。

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