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J. Geils Band "Full House Live"

CDジャケット

2004年上半期最後の更新は、「世界文学全集」(これもまた気が向いたら再開します)に続くはてな限定思いつき企画、「Amazon980円劇場」の第二回目である。えっ、第一回目はいつやったのかって? 以前書いたデ・ラ・ソウルの文章がそれ(強引)。

洋楽輸入盤禁止につながる著作権改正に異を唱えた Amazon.co.jp に感謝の意を込めて、Amazon で980円で売っている輸入盤 CD について勝手に書きまくるという企画である。

おいおい、「そんなこと言って、本当はアサマシエイト狙いだろ?」なんて言う奴は誰だ。それはない。その証拠に今回取り上げるディスクは既に在庫切れ状態なんだから(爆笑)。

さてそのディスクは、J.ガイルス・バンドの1972年のライブ盤。バンド名はギタリストの名前だけど、このバンドの売りはなんといってもピーター・ウルフのパワフルなボーカルで、「アメリカのミック・ジャガー」と称されたくらいである(そういう意味で、彼らは「アメリカのストーンズ」ではなくて「アメリカのスペンサー・デイビス・グループ」なのか?)。

80年代に入って彼らもようやく商業的成功をおさめ(その後まもなく解散す)るのだが、当時はヒット曲なぞまったくないローカルバンドに過ぎなかった。このライブ盤にしてもオリジナルは一曲だけで、後はスモーキー・ロビンソンやオーティス・ラッシュなどブラックミュージックのカバーで占められている。

でもね、泥臭いロックンロール大会がひたすら気持ちいいのだよ。ブルーズ、R&Bが大好きなアンちゃん達がノリ一発で、おらおらおらとかましまくるロックンロールなんて逆に今聴けないものだよ。

ロックの批評性だとか、狂気だとか、時代性など微塵もない……けど、だから何だっての? と思わせてくれる音である。歴史的名盤ではまったくないが、いつ聴いても気分を高揚させてくれるディスクである。

そしてアルバムが30数分で終わるのもいい。正直なところ、再発を機にカットした分を少し入れてほしかったなとも思うところもあるが、ワタシのような年寄りには、これぐらいの時間でさくっと終わってくれるのがちょうどよいのじゃよ。

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