これは良い記事。ブルース・シュナイアーが SNS に置かれるデータを分類していて、最近では SNS に預けたデータの安全性が問題になることが多いが、そのすべてが重要なわけではなく、ただセキュリティだプライバシーだと騒いでも話がピンボケのままである。
シュナイアーの分類によると、以下の6つに分けられる。
- サービスデータ(Service data)
- サービス利用の条件として SNS が登録させるデータ(例:本名、年齢、クレジットカード番号)
- 公開情報(Disclosed data)
- ユーザが自身のページに投稿するデータ(例:ブログエントリ、写真、コメントなど)
- 委任データ(Entrusted data)
- 他者のページに投稿するデータ。基本的には「公開情報」と同じだが、投稿してしまうとその人にはコントロールできないところが異なる
- 付随データ(Incidental data)
- 他者がそのユーザについて投稿するデータ。これも基本的には「公開情報」と同じだが、データをコントロールできないし、その作成自体本人は関わっていない(例:他の人がその人について書く文章、他者が撮影して投稿するその人の写真)
- 行動データ(Behavioral data)
- サイトが収集するユーザの行動に関するデータ(例:遊んだゲーム、どんな話題を書いているか、アクセスしたニュース記事など)
- 派生データ(Derived data)
- 他のすべてのデータから派生したユーザについてのデータ(例:あなたの友人の80%はゲイなので、おそらくあなたもゲイ)
最近では政府が SNS のデータを調査以上の目的で利用しているという話もあるし、まずは責任とコントロールの範囲をちゃんと整理しておくべきなのだろう。