『わたしは真悟』ってもう30年前の作品なんだね。リアルタイムに読んでいた漫画ではないが、楳図かずおファンのワタシにしても特に愛着のある作品である。
その『わたしは真悟』について楳図かずおにインタビューしたものだが、なんというかあの作品は、天才の直感で狙うことなくいろんなことを予見していたのだな思い至る。
「全然知らなかったです」「ただの偶然です」「それは全然面白くないです」とぶっきらぼうな楳図かずおの口調もグッとくる。
人口知能についても「人間が人間を作ろうとしているだけの話です」とバッサリで、少し前に「ユートピアのキモさと人工知能がもたらす不気味の谷」という鬱屈した文章を書いたワタシなど何か嬉しかった。
インタビューの途中で、『わたしは真悟』のラストのネタバレがあるのだが(といっても30年前の作品だからね)、言われてみればその通りで、昔スピルバーグの『A.I.』(ワタシ自身はこの映画、バカ映画だと思ってます)について、誰かが「スピルバーグはこのタイトルが日本語で『愛』を指すのも当然分かっているに違いない」という文章を書いていたのを思い出した。
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