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なぜハリウッドはコメディ映画を作るのを止めたのか?

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この記事は、今からおよそ40年以上前の1984年の話から始まる。この年公開された『ビバリーヒルズ・コップ』(asin:B083V3712Z)や『ゴーストバスターズ』(asin:B00NMVPJEQ)は大ヒットし、当時はハリウッド・コメディの黄金時代だった。

重要なのは、これらのヒット作がアメコミなどの知的財産(IP)に頼ったものではなく、エディ・マーフィビル・マーレイといった才能ある新進スターが主役を張った作品だったこと。

それから時は流れ……現在は、ハリウッドスタジオのコメディは「死んだ」とまで言われるご時勢である。それこそ10年くらい前から、ハリウッドにおけるコメディの衰退を分析する記事も定番だったりする。

本当にそうなのか? なぜそうなのか? コメディの復活の可能性はある? といった疑問について、統計的に分析したのがこの記事である。

まず観客側の声の調査によれば、コメディは未だ映画館で観たいと全年齢層に望まれているジャンルなのは確か。

実際、今年も『パスト ライブス/再会』のセリーナ・ソンの新作『Materialists』(Wikipedia では20以上の言語でページができているのに日本語版にページはなく、というか日本公開が決まっていない!?)はヒットした。が、「ロマコメ」として宣伝されたにも関わらず、観客からするとコメディ要素が足らないと失望した人も多かった模様で、A24 のマーケティングが「釣り広告」だと批判されもした。この話は、観客側の「コメディ」の需要を逆説的に示しているとも言える。

コメディは歴史的に製作費が安く(その成功は脚本と演技にかかっている)、出資者にとって健全な投資収益率をもたらしている。それだけ見るとコメディは見過ごされている金のなる木ということになるが、現実にはハリウッドのメジャースタジオが低予算コメディを量産している話は聞かない。なぜか?

今スタジオ幹部が期待するのは、アメコミや人気作の続編などの名の知れたフランチャイズ、しかもアクション中心の映像が派手な作品が中心である。過去30年間、続編製作はアクションとホラーが大部分を占めており、この二つがシリーズ化に適していると言える。
もう一つ重要な要素は、文化的規範の変化によりスタジオ幹部はコメディに伴う政治的リスクを警戒するようになったこと(ここで「キャンセルカルチャーへの言及を期待してこの記事をざっと読み飛ばしていたなら、おめでとう。あなたの忍耐が報われる時が来た」と書いていて笑った)。

1995年から2004年と2018年から2023年という二つの異なる期間における映画の平均オンライン評価を比較すると、コメディとドラマ映画の評価が時間とともに顕著に低下している。具体的には、『ナッティ・プロフェッサー』(asin:B006QJSSQ2)や『チェイシング・エイミー』(asin:B01MRH1JT8)のような90年代のコメディで、それらのユーモアは今では「時代遅れ」と評されている。

この記事は最後に映画に期待される「劇場性」、つまり何を持って「劇場で観るべき」とされるかの話をしている。派手なアクションがその点有利なのは明らかである。コメディにも明確に劇場的魅力、つまりは集団で笑う喜びがあるが、この体験的要素が映画の予告編や宣伝ポスターでは伝えにくく、コメディはもはや「劇場向け」とは見なされていないというわけ。

2020年代の人気コメディ作品を調べたところ、その約半数が以下のいずれかに該当していたとのこと。

  1. 特にはコメディ要素が強くない作品(例:『Saltburn』(asin:B0CKLVFYS3)、『イニシェリン島の精霊』など)
  2. IP 作品(例:『バービー』、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(asin:B0CVN3FQQK)、『マインクラフト/ザ・ムービー』(asin:B0FGCSRYHF))

で、上記に該当する作品は、ユーモア自体は作品の魅力の中心的な要素ではなかったりする。むしろユーモアは、世界中の観客が即座に認識できるキャラクターを補完する存在に過ぎない。『サタデー・ナイト・ライブ』出身者が席巻した1980年代も、ジャド・アパトー全盛の2000年代も過去の話なのだ。

うーん、なんとも悲しくなってしまうが、この記事は最後でダメ押ししている。

おそらくあなたは、幸運にもハリウッド・コメディの黄金期を直接体験し、ビル・マーレイエディ・マーフィー興行収入を席巻した1984年の映画を今なお懐かしんでいるのだろう。幸いなことに2024年は、1984年の映画が脚光を浴びた年で、『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』や『ビバリーヒルズ・コップ:アクセル・フォーリー』といった温め直した残り物が主役を飾った。これらの映画はこの上なく「劇場向け」で、観客に IP がもたらすノスタルジーの甘い一撃を、消毒済みのコメディという添え物と共に提供したのだ。

ホラーの分野で定期的に観客を驚かすフレッシュな感覚の作品が登場するように、コメディ分野でもそうした新風が欲しいのだけどね。近年の映画では……『フリー・ガイ』とかかな。

ネタ元は Slashdot

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