F・スコット・フィッツジェラルドの代表作『グレート・ギャツビー』が2021年にパブリックドメイン入りするという記事である。
まだパブリックドメインになってなかったの? と驚く人もいれば、そんなのとっくに知ってましたけど? という人もいるだろう。
ワタシ的には、バズ・ラーマン監督、レオナルド・ディカプリオ主演の映画『華麗なるギャツビー』公開当時、「なぜギャツビーはパブリックドメインでないのか?」という文章を翻訳しており、感慨深いものがある。
要するに、『華麗なるギャツビー』は2021年1月1日までアメリカ国民には本当の意味で自由にならない――それも著作権保護期間がまた延長されなければの話だが。
なぜギャツビーはパブリックドメインでないのか?(Why Isn't Gatsby in the Public Domain? 日本語訳)
このときはじめてワタシも『グレート・ギャツビー』が2021年にパブリックドメイン入りするのを知ったわけだが、これを訳した2013年には、2021年なんてえらく遠い先のことに思えたものだった。全然先じゃん、と。
しかし、時蠅は矢を好むように時間は過ぎるもので、気が付いたらその「えらく遠い先」はすぐ先にきていた。
そして、その作者F・スコット・フィッツジェラルドが亡くなって、もうすぐ80年になるのである。彼の後半生はお世辞にも恵まれたものとはいえなかったが、素晴らしいことに『グレート・ギャツビー』など彼の作品は名声を保っている。
そのパブリックドメイン入りにより、また『グレート・ギャツビー』が新たな作品としての命を花開かせればいいなと思う。
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